石巻港を見に行ったとき、辺り一帯が霧に包まれていた。
「なんかあるんちゃうかなあ」
そういえば
あの男がつぶやいていた。
昼間見た光景、特に焼け野原と化した門脇地区を
運動部の学生だろうか、黙々と走る姿が頭にこびりついていた。
夢だったのか思い出していたのか
そんな景色がぼんやりと頭に浮かんでいた。
と、ピュイピュイとあちこちからケータイの地震警報。
数秒後にグラグラっときた。
時刻は午前1時。
キャア、と女性の声が聞こえたが
ほとんどの人は起き上がることもなく
僕の横のボランティアの人など、グーグーいびきをたてて目を覚ます様子もない。
しばらく起き上がって様子を見ていたが
しだいに疲れと眠気が襲ってきて
「こんなんでいいんだろうか」と思いながらまた眠りについた。
地震、津波、台風、火山
災害の多い国に生きている。
自然からもらい、自然に奪われながら。
ほんのちょっとだけ側溝のかき出し作業を手伝った新館地区は
家を修繕してもまたそこに住んでいいかどうか行政の判断が出ていないそうだ。
それでも止まってはいられない。
ボランティアの活動は続き、住人も少しずつ前に進んでいる。
せめて人間だけは人間を救う存在でありたい。
つづく
posted by Naoki Saitoh at 21:13|
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日記