2012年07月12日

リアルアクター

かつて、ある演出家のワークショップを受けたとき

「〜したくない」というネガティブな感情をいくつも持つより
「これをしたい」という積極的な理由をひとつ見つけなさい。

とアドバイスされたことがあった。

自分がそこに立っている理由は何なのか
それを見つけられたら舞台上でも自由でいられる。

役者(ACTOR)の仕事は行動(ACT)することなんだよ。
君たちは素晴らしい仕事を選んだんだ。

と。

もちろんこれは芝居の話で
現実には逆のことが起こっている。

気がついたときには行動しているのだ。

僕が今回、頼まれてもいないのにくっついていったのもそれかもしれない。
あとから理由を考えれば、ただ「芝居を観たい」
と思っただけなのだ。

もちろん、本来なら舞台に立っていたいけれど、

「いやあ、泣いてしまった」

という石巻の人たちのストレート過ぎる言葉を聞いて、
それだけでも来てよかったと思った。



よく想像する。

空から大きな手が降りてきて
傷んだり、汚れたところをすくい取ってくれないかと。
正義のヒーローが助けてくれはしないかと。

人間が汚してしまった自然や、作り出してしまった異物を
取り除いてくれたらどんなにいいだろうと。


もちろんそんなことはなく。


海を愛する人間は漁師になり、
音楽が好きな人はミュージシャンになり、
芝居をしたいヤツは役者になる。

それぞれが漁をして、演奏をし、芝居する。

それしかできないし、それでいいのだ。

そして近くの人の手を取り、遠くに届けるしかない。


人が人を救う手立てはそこから生まれるのだ。

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それにしてもこの男の舞台は広い。
そして何より自由すぎる。

生まれながらのアクターだ。

おわり?
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2012年07月11日

ケツシゲTV

東浜小学校での公演はスポットライトの手が足りずに
めでたく照明部デビューを果たした僕ですが、
石巻市中央公民館ではお役御免。

音響はピースボートのウマさんがバッチリだし、
カメラはピースボートのショーイチくんが押さえてるし、
会場準備もピースボートの皆さんがやってくれるし、

・・・

どんだけ手際がいいんだピースボート!


しかもこの日は鹿児島出身の吉俣さんの力もあってか
KTS(鹿児島テレビ Kagoshima Television Station)のクルーが取材に来ていた。
7月末の鹿児島公演に向けてモリモリ期待が膨らむというもんです。

デジタル一眼レフを持っていったんですがね
なんかこうプロヘッショナルがたくさんいると
素人がカメラを構えるのが恥ずかしくなって後半ほとんど写真を撮っていないわけですよ。


ホント、役者って芝居してないと役立たず。


で、カメラを持て余してると
「ちょっと貸してください」とか言われて
こんな写真を撮られちゃうわけですよ。

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撮影:田口智也

フィルムの時代だったらバカヤローですよ。


・・・


悔しいから取材陣を撮ってやったぜ。

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KTS、本当はKaTsuShigeテレビジョンの略だぜ!

そろそろおわる
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2012年07月10日

ツッコミスト

石ノ森萬画館がある。

ということで街中に仮面ライダーやらアカレンジャーやらロボコンやらが立っている。

中でもサイボーグ009のメンバーは商店街に沿って一人ずつ立っているので
(001は005が担いでいる)
マンガファンでなくても写真を撮ってコンプリートしたくなる。


電車で来た人は002が見つけにくいとか
駅から歩いて行くと009を先に見つけてしまって
どんどんメンバーが地味になっていくとか
いろいろツッコミを入れたくなりますが、

009っていうと僕は

あかーいマーフーラー、なびーかーせてー♪

って歌が出てきちゃうんですけど、今は黄色ですよね。
ていうかそもそも白黒ですよね、この時代。
しかも007のキャラがまったく違うし。

その時代時代で結構ルックスが違うのもまた面白いんですけど
今年公開になる「009 RE:CYBORG」
もうさらに改造された上に整形されたんじゃないかってくらい変わってます。

まあいろいろありますが、ツッコミどころがあるのが
マンガのいいところなんではないかと。


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よくよく見ると009の手の向きがね、不自然なんじゃないかと。

・・・

正しいツッコミ例はこちらをどうぞ。


芝居と関係ないっていうツッコミはナシで。

つづく
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2012年07月09日

コケケッコー

よっちゃんとは2002年の地球ゴージャスからの付き合い。
(まあ、フクさんともそうですが)

アクションを教えてもらったり、
ダンスを教えたり、
バカをされたり、
バカをし返したり、

気づいたら色々変わってたり、
なんにも変わってなかったり、

まあ、そんなこんなの10年でした。

会わない時期もあったけど、そこは同級生、
顔を合わせると時間を超えられる気がします。
(同い年ということです。クラスメイトではありません)

そんなよっちゃんたちと日和山にのぼってみる。

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ちなみに去年はこんな感じでした。

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比べてみるとだいぶきれいになった感じはします。
でもそれはものが無くなって緑が増えただけ。

かつてそこにあった命は永遠に失われてしまったままだ。




しばし休憩してまた坂を下る。
当然のことだが上った分だけ下る。


道々、苔に反応するよっちゃん。
しばらく会わなかったうちに苔に興味を持ったそうだ。
聞いてはいたがこれほどまでとは。

苔について熱く語るよっちゃん。
暑苦しく語るよっちゃん。

ちょっといじわるで聞いてみた。

「苔は好きだけど、苔にされるのは嫌でしょ?」

意外な答えが返ってきた。

「・・・ん〜、でもね、苔が好きになってからね、そういうの気にならなくなった。勝手に言ってろって思うようになった」


完全に苔の立場からの言葉だった。


でも家族を持って強くなったよっちゃんがそこにいた、
ような気がした。

つづく
posted by Naoki Saitoh at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2012年07月08日

愛される理由

爆笑して目が覚めたのは生まれて初めてかもしれない。

だって眼開けたら横にこの光景。

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さて、この日は石巻市内の中心部に移動。


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サヨナラ鹿立浜。

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コンニチハ石ノ森萬画館。

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イタダキマス海鮮丼。

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オヤクソク仮面ライダー。

・・・

この男もやっていた。

つづく
posted by Naoki Saitoh at 00:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2012年07月07日

オトナカイ?

拠点に戻ってからの宴。

よく考えたら皆さんのお住まいですからね、
ここでご馳走になってもいいものかと思ったんですが
浜の漁師を束ねる荒波牡蠣復活委員会の石森さんが
率先して騒いでいるのでここはひとつお言葉に甘えて。


今回の石巻ではラストの映像に作曲家の吉俣さんが曲をつけて
しかも生演奏をするという豪華版だったわけですが

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リハですよ。お客さん1人って・・・しかもこれ田口くんですから。


石森さんは終始、彼を知ってか知らずか「ピアノの先生」と呼び、
吉俣さんもそれをニコニコ聞いてました。
さすがプロ、すごさを感じさせません。

そんな吉俣さんが「海と共につながる会」の
ミサンガを50個も大人買い。

そりゃ僕だって1個や・・・
ええ、1個購入しましたよ。

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これがホントの「いいね!」ですよ。


石森さん、これ見て

「サイトウぐん、それもらっだのが?」

って、この状況でもらうわけないでしょ!


なんて楽しいやりとりしてる間に夜も更け、

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フクさん撃沈。

いい夢見ろよ!

つづく
posted by Naoki Saitoh at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2012年07月06日

ドリフ的大感動

心配だったお客さんもご覧の通り。


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子供たちの姿が多いですねえ。
上演中じっとしててねぇ・・・


フクさんとよっちゃんのオモシロ掛け合いで幕開け。
子供たちも喜んでいる様子。

と思ったら、まさかの田口くん登場でバカウケ。

なんだろう、この破壊力は。
ドリフ級だ。

中盤、フクさんとよっちゃんが支援のあり方について口論するシーンあたりから
不穏な空気を感じたのか、客席にも緊張感が。

そして後半はすすり泣く声も。
漁業支援をするよっちゃんの「ヤス」に気持ちが入ってしまうのも
この浜の人たちからみたら当然のことでしょう。

ここだけの話、僕も毎回よっちゃんのシーンではちょっとうるっとします。
いやそれはくやしい、脚本がいいんだな。
いやいや、それもくやしい、自分の感性がいいんだな。

そうだそうだ、そういうことにしとこう。


小さな浜に大感動を呼びおこした3人。
笑いも涙もドリフ級。

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(写真はブレてるけど芝居はブレてません)

ん、ドリフに涙はないか。

つづく
posted by Naoki Saitoh at 10:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2012年07月05日

レツゴー三匹

鹿立浜では仮設住宅の談話室を拠点にさせてもらった。

まあ僕からしてみれば
「仮設住宅の談話室にお世話になっている3人のところにお邪魔させてもらった」
わけですけど。


浜から帰ってスタッフさんの到着を待ち最終稽古。
といっても住宅の一角なのでトーンは抑えめ。
それでもスタッフの中にはすでに涙目の人も。
いやいや、早いでしょう。

だってこんな感じですよ。

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真ん中の人、絶対「三波春夫でございます」って言ってるでしょ。

・・・

ともあれ、今日の会場、東浜小学校に移動。

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雨予報でしたよね?
誰だ、晴れ男は?俺か?


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バスに乗り遅れたら大変でしょうね。


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そう、この日の会場は体育館。

3人はお客さんが来るのかどうかを心配してましたがね、
まずこの舞台を3人で埋められるのか!?

がしかし、ご安心を。
見よ、この余裕のポーズを!!!

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よ、三波春夫!

つづく
posted by Naoki Saitoh at 18:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2012年07月04日

スダチハマへ

ピースボートのショーイチくんに石巻駅でピックアップしてもらい牡鹿半島の鹿立浜へ。

ショーイチくんとは初対面だがフクさんが事前に頼んでくれていたのだ。

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まったく、オレンジ色の憎いヤツだ。



鹿が立つ、と書いてスダチと読むそうだ。
実際にシカがたくさんいるらしい。

絵に描いたようなのどかな浜。

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ショーイチくん、キャストのよっちゃんと田口くんと4人で浜を散策。
皆、言葉少なに思い思いにシャッターを切る。


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ちなみにショーイチくん(奥)はプロのキャメラマンだそう。
たしかによっちゃん(手前左)や田口くん(手前右)とはカメラを構える空気が違う。
トーシローが簡単に近寄りがたい雰囲気がある。


僕はというと、奇跡的にこんな写真が撮れた。

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うーん、アーティスティック。


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そしてセカチュー的なこのショット。


こんな2人+オレンジ野郎が数時間後、
この小さな浜に感動の嵐を呼ぼうと誰が予測できただろうか。

つづく
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2012年07月03日

フクノシゲといた時間

シゲさん。

その男はここではそう呼ばれている。

カツシゲだから普通略したら「カツさん」になりそうだがシゲさんだ。
だったらフクさんでもシマさんでもよさそうだがシゲさんだ。

そんなシゲさんの芝居「イシノマキにいた時間」を石巻でやると聞いたので
頼まれてもいないのに同行してきた。


去年の5月にやはりシゲさんを追って石巻に来たとき

「こっちで芝居しようおもてんねん」

と遠い目をして言っていたことを思い出す。

まさに有言実行の男。
不可能を可能にする男。
いや、可能なことを可能な限りやる男。

昨日は東京、今日は石巻、明日は・・・
この人を見ていると日本はおろか、地球って狭いなあと感じるのだ。

そんなシゲさんを追って再び北へ。

しかし・・・深夜バスはつらい。
首がもげるかと思った。

「俺なんかマイレージがあったら相当貯まってるで」

うーん、僕にとってまだまだ世界は広い。

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やっぱり「シゲさん」は呼びなれない。

フクさんから始めることにします。

つづく
posted by Naoki Saitoh at 01:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2012年07月02日

達観

サロメの本番も終わりに差しかかったとき、
挨拶以外はほとんど言葉を交わさなかったキャストの一人と飲みに行き、
話をする機会があった。

「サイトウさんて達観してるんですか?」

そんな風に見られてるんだ、と思ったら
重大にもこう言われた。

「そうそう、この人何センチか地面から浮いてるから」

どういう意味で言っていたのかよくわからないが
思い当たるフシはある。

良くも悪くも一歩引いて物事をとらえるクセがある、
と自分でも思う。


こうしたら面白いんじゃないか。
こう動いたらバランス良く見えるんじゃないか。

必要以上に客観的に、俯瞰してみるクセは
ときとして演出家や共演者からみて鬱陶しいだろう、とも思う。

「今回こそは黙っていよう」

と思っていても、ついつい口を出す自分は
自分でもうるさいなあ、と思うし
そう思われてるとも思うし、
もしかしたら役者には向いていないんじゃないかと感じることもある。

黙々と役者として出来うることを考えている人に敬意を払うことも、
どうして疑問に思わないんだろう、と苛立つこともある。

「達観」という言葉を良い意味でとらえれば、
冷静沈着ということかもしれないが、
ある意味イジっても面白くなく、
演出家によっては面倒くさいヤツに映るだろう。

まあ、ここまできたらとことん浮いててやろう、ドラえもんみたいに。

それが僕の個性なのかもしれない。
posted by Naoki Saitoh at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記